TSMCで話題の熊本・菊陽町ってどんなとこ?

美しい自然と歴史的な景観が広がるまち

菊陽町

「菊陽町」というと、最近では、世界的な半導体製造企業である台湾積体電路製造股份有限公司(TSMC)が、熊本県菊陽町に世界最大級の半導体工場を建設すると発表したことで、注目を集めています。そこで今回は、そんな話題の菊陽町についてご紹介していきます。

まず、菊陽町は熊本県中部に位置し、人口は約4.2万人です。町域は東西11.8キロメートル、南北9.4キロメートル、総面積は37.46平方キロメートルと、自然豊かな地域です。特に、町内を流れる白川を中心に田畑が広がっており、豊かな自然環境が魅力的です。

町の中心部は、JR光の森駅周辺にある商業施設が人気です。駅そばには「ゆめタウン光の森」をはじめとしたショッピングセンターがあり、町外からも多くの買い物客が訪れます。また、町内には広い公園「菊陽杉並木公園さんさん」が整備され、周囲には「菊陽町図書館」や「菊陽温泉・さんふれあ」もあります。

地元グルメや温泉も楽しめる!オススメの観光スポットを紹介

菊陽町

観光スポットとして注目を浴びるのが、「馬場楠井手の鼻ぐり」です。この12キロメートルに及ぶ農業用水路は、熊本市東海学園前駅近くまで続き、白川左岸中流域の畑地を肥沃な水田に変えるため、加藤清正公の肥後統治時代に造られました。白川流域かんがい用水群は、平成30年に世界かんがい施設遺産に登録され、曲手~辛川区間の人工構造物「鼻ぐり」は平成31年に熊本県指定史跡となりました。

「鼻ぐり」の穴は、排水溝が作り出す流れによって井戸底の土砂や火山灰を取り除く機能を持ち、その形状が「牛の鼻輪」または「鼻輪を通す鼻の形」に似ていることから、この名がついたと言われています。

また、蘇古鶴神社の楼門には、「奇岩窓神(くしいわまどのかみ)」、「豊岩窓神(とよいわまどのかみ)」という異名同体の二神が祀られています。六道塚古墳は、二段築成の円墳で、その上には楠の大樹がそびえ、その根元には「神石」と呼ばれる岩が祀られています。この神石は「さくらぎ神社」とも呼ばれ、益城町寺中にある津森神社の末社であるとされています。

菊陽町はにんじんの生産が盛んです。特に「黒ボク土」という火山灰土壌は通気性や透水性に優れており、にんじんの機械化による作業面積の拡大に貢献しています。また、菊陽産のとうもろこしも県内一位の作付け面積と生産量を誇り、強い甘みが特徴のゴールドラッシュが人気です。5月初旬から市場に出回り、6月ごろに旬を迎えます。

TSMCが熊本・菊陽町進出した理由

菊陽町

「菊陽町」というと、最近では、世界的な半導体製造企業である台湾積体電路製造股份有限公司(TSMC)が、熊本県菊陽町に世界最大級の半導体工場を建設すると発表したことで、注目を集めています。

菊陽町に世界最大級の半導体工場を建設することになったTSMCですが、その理由はいくつかあります。まず、TSMCが本社を置く台湾では、2021年の大干ばつにより深刻な水不足が起こりました。そのため、半導体生産に必要な大量の水が不足する状況に陥り、影響が懸念されました。そこで、熊本の豊富な水資源が注目されるようになりました。熊本は生活用水の8割が地下水でまかなわれており、環境省の「名水百選」に選ばれた4つの水源もあります。

また、九州地域には多くの半導体関連企業があることから、熊本進出が決まったのです。これによって、九州地域の半導体産業は一段と発展し、地域経済にも大きな影響を与えることが期待されます。

まとめ

菊陽町は、自然と歴史が融合した魅力的な町です。美しい景観や観光スポット、特産品など、魅力的な要素がたくさんあります。TSMCの進出によって、ますます注目を浴びる町ですが、その中でも地元の人々が大切に守ってきた暮らしや文化が息づいています。訪れる人々にとって、心身ともに癒される場所として魅力的なまち、菊陽町をぜひ訪れてみてください。