新市街〜下通り〜上通り、いわゆる「まち」といわれる熊本の中心市街地。その中にはたくさんの通りが存在し、待ち合わせなどでも「◯◯通りね!」約束することも多いはず。通りの名前を知っておけば、待ち合わせ場所や行きたいお店などに迷わずいけるようになります。そこで、今回は「下通り」界隈の通りをご紹介します!
下通り
下通りは熊本の中心部に位置し、多くの専門店が軒を連ね、熊本一の賑わいを見せる繁華街です。下通りは、加藤清正が熊本城の東側に作った武家屋敷だと言われていて、城下町として400年以上の歴史があります。今では、高さ10m・道幅15m・長さ511mの高層アーケードで、天井部分は開閉可能になっており、全天候型のアーケードです。
下通りは、通町〜城見町通り・三年坂通りまでを「新天街」、城見町通り・三年坂通り〜銀座通りまでを「二番街」、銀座通り〜西銀座通り・東銀座通りまでを「三番街」、西銀座通り・東銀座通り〜ワシントン通りまでを「四番街」としています。
市庁舎通り(いのちいち本通り)
下通りから市役所裏へ続くのが市庁舎通りです。また、市役所の住所が「手取本町1-1」だということからいちのいち本通りとも呼ばれています。いちのいち本通りにはラップが作られており、その歌の中でも名前の由来を歌っている歌詞があります。
いちのいち通りは、 本通りを基点にして「いちのいち一番街」「いちのいち二番街」「いちのいち三番街」と4つのエリアに分かれています。
市役所通り
COCOSA裏から、電車通りへ伸びる通りが市役所通りです。
城見町通り
COCOSA横から電車通りへ伸びるのが城見町通り。城見町通りとは大正時代から呼ばれるようになったそうで、熊本城の天守閣が望めることからその名がついたと言われています。
クラブ通り
酒場通りの北側に並行しているのがクラブ通りです。「たそがれクラブ」という1957年頃に熊本で最大級のクラブから由来しており、今でもクラブ通りには約160もの飲食店が軒を連ねています。
酒場通り
クラブ通りのもう1本南側にあるのが酒場通りです。明確な名前の由来はわかりませんでしたが、酒場が多かったのではないでしょうか。
駕町通り
銀座通りから、鶴屋と以前パルコがあった間に伸びる駕町通り。侍屋敷がこのあたりにあり、藩主たちを乗せて運ぶ御駕籠衆が住んでいたことからその名前がついたと言われています。
三年坂通り
駕町通りから下通りにつながる三年坂通り。昔は水路があり水の入り口という意味を持つ「ミトセ」を三年と書いた説や、京都の三年坂からという説、また安巳橋が安政3年から4年にかけてできたことから年号が元になったなど、いろいろな説があります。三年坂通りの入り口はマクドナルド、途中には蔦屋書店があります。
武蔵小路通り
りんどう通りから、駕町通りを通過し下通りへつながる通りです。
相撲町通り
昇町通りから下通りへ続く短い通りが相撲町通りです。この辺りには明治40年まで力士が住んでおり、相撲町という町名でその名前が残っていると言われています。
りんどう通り
安政町通りよりも1本南にあるのがりんどう通り。熊本県花のりんどうから由来しているという説もあります。
昇町通り
りんどう通りから、1本南にあるのが昇町通り。戦でのぼりをあげる御昇衆が住んでいたことが由来と言われています。
歩町通り
駕町通りより1本白川側、並行している通りが歩町通りです。
安政町通り
三年坂通りを白川方面へ抜けると安政町通りにでます。安巳橋が由来していると言われています。
木戸組通り
歩町通りから銀座通りを渡った通りが木戸組通りです。
銀座通り
下通りのちょうど真ん中あたりの大きな通りです。かつて武家の土地で熊本大空襲の被害を受けた後に整備されたと言われています。さまざまなお店が立ち並び、昼と夜とで違った印象を見せる銀座通り。年に数回、通りを通行止めにして開かれるイベントなども開催されます。
光琳寺通り
餃子の王将下通り店から入った通り。光琳寺通りは、光琳寺(高琳寺)というお寺があったことから細川初代藩主の忠利の死後に町名になりました。
西銀座通り
電車通り沿いの熊本銀行と三井住友銀行の間から下通りへ続く西銀座通り。光琳寺通りから1本新市街側で、以前はドン・キホーテなどがありました。
プールスコート通り
西銀座通りよりも、1本新市街側にあるのがプールスコート通り。元は「寿通り」という名前でしたが、25年前に「プールスコート=たまる場所」という造語に「人が集まる場所」という思いを込めて名称を変更しました。
玉屋通り
「下通りへの近道」と書いてある通り、新市街からプールスコート通りへ抜けられます。戦後、いち早く商店街として復活し、豊富な品揃えから「玉屋百貨店」と呼ばれていたのが由来と言われています。
栄通り
下通りより1本電車通り側、銀座通りからサンロード新市街まで伸びる栄通り。スナックやクラブ、バーなどが多く熊本の夜を代表する通りです。ラーメン屋さんやケーキ屋さん、カフェなどもありお昼でも楽しめます。
銀杏北通り
栄通りから1本熊本城側にあるのが銀杏北通りです。銀座通りと城見町通りをつないでいます。
銀杏中通り
電車通りから1本下通り側、銀座通りと西銀座通りをつなぎ城下町として戦後から栄え続けている銀杏中通り。通りには老舗と新しいお店がうまく融合していて、若い方から年配の方まで楽しめます。
銀杏南通り
電車通りから1本下通り側、銀杏中通りから新市街までをつないでいる通りです。
銀座中通り
銀座通りから1本ワシントン通り側、光琳寺通りから白河方面へ伸びるのが銀座中通りです。
東銀座通り
銀座中通りよりも1本ワシントン通り側、西銀座通りの反対に抜ける通りです。銀だことカラオケ屋さんの間から入ります。
東寿通り
ワシントン通りと東銀座通りの間にあるのが東寿通り。プールスコート通りから続いているため、以前呼ばれていた「寿通り」の名残があります。人気の餃子店弐ノ弐下通り店のある通りです。
ワシントン通り
新市街アーケードから続いて伸びている通りで、スターバックスの角から曲がると、ラーメンでおなじみの龍の家や桃劇場、ホテルなどが立ち並ぶワシントン通り。通り沿いにあるワシントンホテルプラザからとった名称だそうです。
南銀座通り
駕町通りから銀座通りを渡った中央街へ続く通りが南銀座通りです。
北栄通り
下通りの1本電車通り側にあり、城見町通りから銀座通りまでつながっているのが北栄通りです。
道路の通称名を使った歩行者誘導の取り組み
熊本市では、観光やビジネスで県外から訪れた方が、道に迷わず熊本を楽しんでいただけるように「移動円滑プロジェクト」を立ち上げています。そのプロジェクトの一環として、中心市街地である上通り・下通り・サンロード新市街と隣接する多くの通りで、ストリート案内板を使った「分かりやすい道案内」を実現しています。
通りの名称は、この記事でご紹介したように歴史的な経緯やこの土地で親しまれてきた呼び方などを踏まえ「熊本市道路通称名研究会」の中で決定しています。
まとめ | ちょっと意識してみると面白い熊本の通り
下通り界隈の通りをご紹介しました。普段何気なく通っている通りも意識して見てみると、ストリート案内板に通りの名称が書かれていたり、ユニークな看板があったりします。また、土地柄や歴史から由来している通りもあるので深掘りしていくと面白いですよね。
ぜひ通りの名前を覚えて、日常的に使ってみてください!