江戸時代、熊本城を治めていたのは細川家だが、その細川家が有事の時のために、熊本城を幕府から守るための道具を常に用意していたことがわかった。今回見つかった道具は3点で、3つ全て揃った1セットが見つかったのは全国初だそうだ。
熊本城を守るためのアイテム
見つかったのは?
8代藩主・斉茲[なりしげ]直筆の「書状」と「包み紙」
直径2・6センチの円筒形の「香箱[こうばこ]」
藩主がいなくても守れる仕組み
江戸時代には参勤交代という制度があり、藩主が2年に一度、江戸に出向く必要があった。しかも、1年間は江戸に滞在しなければならなかったため、その間に幕府からの開城命令が下ったら、家来たちは判断することができなかった。それを防ぎ、熊本城を守るために、3点の道具と藩主からの指示が届かなければ城を明け渡さない仕組みを作ったものと思われる。