黒川温泉が開発した『湯めぐり風呂敷』がカワイイのに高機能でステキすぎる!

熊本県阿蘇にある黒川温泉観光旅館協同組合がまたおもしろい取り組みをしている。

今度は『湯めぐり風呂敷』を販売するそうだ。

その『湯めぐり風呂敷』がカワイイのに意外と高機能でステキだったのでご紹介。

黒川温泉の『湯めぐり風呂敷』

黒川温泉とは

黒川温泉とは、言わずと知れた全国屈指の温泉だ。

熊本県阿蘇の奥深く、30軒の旅館が寄りそい集まる里山の小さな温泉郷でありながら、『湯めぐり』という仕組みを日本で最初に発明しそれまで集客に困っていた状況を見事打破し、日本を代表とする温泉郷となった。

その取り組みの代表的なものが、「入湯手形の導入」なのだが、他にも「景観づくり活動」や「共同資源の活用」という3つの取り組みを実行し、今では「黒川一旅館」という共通概念のもと、温泉街全体を一つの「旅館」として捉え、黒川温泉全体でお客様をおもてなしする取り組みをおこなっている。

なぜ『湯めぐり風呂敷』なの?

黒川温泉では国連サミットで採択された持続可能な開発目標(SDGs)にも取り組んでいる。

黒川温泉が大切にしているSDGsは上記の通りだ。

環境問題においてレジ袋は、道端や海に捨てられ、自然環境で分解されないごみとしてたまり続ける汚染問題として危惧されていることから、現在黒川温泉では、里山景観を保全・活用していくために「プラスチックごみの削減活動」を実施している。

その中で、黒川温泉は『風呂敷は、くり返し何度も使えることで、使い捨てるレジ袋の大量消費や廃棄を少しでも抑制することができる』と考えた。

湯めぐり風呂敷のデザイン

これがすごくカワイイデザインになっている。

風呂敷のデザインは、黒川温泉の自然環境がずっと続いていくようにと温泉街に自生している野草をモチーフにしたそうだ。

今回は、デザイナーをマッチングサイト「TEAMKIT」で募集し、十数名の候補の中から「MILTZ」さんのデザインを採用したそうだ。

カラーバリエーションは2種類で、黒色と白色から選ぶことができるぞ。

黒色もカワイイが白色もステキだ。

『湯めぐり風呂敷』の特徴

カワイイだけでないのが『湯めぐり風呂敷』の特徴だ。
その意外な高機能は以下の3点だ。

水を弾く素材を使用

撥水加工した特殊な生地でできあがっており、しなやかで伸縮性があり、光沢感がある。
また、柔軟剤や塩素系洗剤を使われなければ20回通常洗剤で洗濯しても撥水性能を保持し続ける。

生地は厚手のためガシガシ使える

生地は三つ折りにして縫う四方三巻縫製のため、耐久性が上がり強度が高い。
厚めなのでさっと広げてザッと包んでもすぐに糸がほつれたり破れたりすることはないのだ。

コンパクトに畳める

小さく畳んでコンパクトに持ち運びができ、温泉旅行や出張の際に、またアウトドアやスポーツなどにもおすすめだ。

湯めぐり風呂敷の使い方

日本には、約3,000ヶ所もの温泉地がある。
旅先の温泉地などでの利用はもちろん、お近くの銭湯やサウナでも使えるぞ。

風呂敷はそのまま洋服を包んで鞄替わりに使っても良し、自分の鞄に畳んで入れておいて濡れたものだけ包むこともできる。

温泉地などの旅行に行く際に、風呂敷が一枚あると便利だ。

スーツケースに洋服を入れるときに、風呂敷で包むと形が自由に決められるためシワになりにくいという利点があるからだ。

旅のお土産など荷物が増えたときにはサブバッグとしても使える。

またサブバッグとしてのインパクトも大きいので、話題にもなりやすい。

結構オシャレだと思うぞ!

温泉地がある地域では、車内に温泉セットを常備している方も多いはず。

この風呂敷で温泉セットを作り車内に置いておけばいつでもすぐに温泉に入ることができるぞ。

そのほか、アウトドア、キャンプ、釣り、スポーツなどにも活用できるはずだ。

防水でタフ、そしてコンパクトに収容できるフレキシブルなこんな風呂敷なんてすごすぎる!

製品情報・仕様

【湯めぐり風呂敷】
・サイズ 縦90㎝×横88㎝
・撥水ポリエステル(ポリエステルを撥水加工した特殊生地。発色がとてもきれいでしなやかで伸縮性があり、光沢感がある。また、柔軟剤や塩素系洗剤を使わなければ20回通常洗剤で洗濯しても撥水性能を保持し続ける特殊風呂敷)
・インクジェット/フルカラー片面
・四方三巻(三つ折りにして縫う方法。耐久性が上がり、織物の強度が高まる)

気になることを黒川温泉に聞いてみた。

今回お話をお伺いしたのは、黒川温泉観光旅館協同組合の事務局長である北山元さん。

従来の風呂敷だと濡れてしまうから撥水性を追加したのですか?

はい。

この風呂敷は撥水性機能を保持するため、原料はレジ袋と同じ石油製品にはなりますが、くり返し何度も使えることで、使い捨てるレジ袋の大量消費や廃棄を少しでも抑制することができると考えています。

自然環境を保全することと便利さや機能性を追求することの両方を完全に解決することは難しいことと考えます。私たちは組織として今取るべき最適なアクションは何なのか総合的に判断しながら活動していきたいと思い、今回の『湯めぐり風呂敷』を開発しました。

『湯めぐり風呂敷』は黒川温泉でしか使っちゃいけないの?

いえいえ!そんなことありません。

湯めぐり風呂敷を片手に、日本各地の温泉地や銭湯に出かけてゆっくり疲れを癒して欲しいとの想いで開発しましたので、ぜひいろんな温泉や銭湯、または旅先や普段にお使いいただきたいです。

洗濯は普通に洗濯機で洗っても大丈夫?

柔軟剤や塩素系洗剤を使わなければ20回通常洗剤で洗濯しても撥水性能を保持し続ける特殊風呂敷なので、普通に洗濯機で洗っていただいても大丈夫です。

色落ちや色うつりは大丈夫?

柔軟剤や塩素系洗剤を使わなければ色落ちや色うつりなどは無いと思いますが、お洗濯の時は念のため白いものと一緒に洗濯されるのはお控えいただいた方がいいかもしれないですね。

『湯めぐり風呂敷』はどこで買えるの?

今後、11月初旬から 黒川温泉旅館組合(風の舎)で販売予定なのですが、実は、ただいまクラウドファンディングにも挑戦中なんです。

今ならそのクラウドファンディングでご購入いただく方がお得ですので、ぜひそちらからご購入いただければ幸いです。

クラウドファンディングにも挑戦中!

黒川温泉は、「多くの人に日本中の湯めぐり文化を楽しんでもらいたい」と、これからも小さなアクションをくり返して仮説検証しながら、環境面と機能性の両面に意義のあるコンテンツを提案していく予定だそうだ。

その一環として、今回の『湯めぐり風呂敷』を開発した。

また、今年秋に入湯手形の販売累計300万枚の達成、来年度は黒川温泉旅館組合60周年を迎える。

この入湯手形300万枚達成の節目に、環境に配慮した持続可能な日本の湯めぐり文化を黒川温泉から発信しさらに推奨していきたいと考えクラウドファンディングに挑戦することにしたとのことだ。

一度、黒川温泉のこの取り組みをご覧いただき、ぜひ応援していただければ幸いだ。

黒川温泉のクラウドファンディングはこちら

この『湯めぐり風呂敷』を片手に、日本各地の温泉地や銭湯に出かけゆっくり疲れを癒す人が増え、レジ袋などのゴミが減るキッカケになることを願うばかりだ。

取材者&ライター

中野太助