昨年4月に熊本地震が発生しもうすぐ1年が経とうとしている。そんな中、一人のラガーマンが熊本や釜石の大地震被災地の子どもたちのために立ち上がった。彼の名は向山昌利。ラグビーを通して国際交流を経験してもらい勇気づけようと3月に台湾での交流イベントを企画している。また、その資金集めをクラウドファンディングで行っている。
日台キッズラグビー交流 2017 in 台湾
向山昌利氏プロフィール
1975年熊本県生まれ
1991~1993年熊本高校、2年連続花園出場
1994~1997年同志社大学、4年時キャプテン
1998~2001年株式会社ワールド、全国社会人大会準優勝
2002~2008年日本電気株式会社、日本選手権優勝3回、マイクロソフトカップ優勝、ラグビー日本代表(バイスキャプテン)、ラグビー日本A代表キャプテン
2009~2013年同志社大学ラグビー部専任コーチ
2012年同志社大学大学院スポーツ健康科学研究科修士課程 修了
2014年~びわこ学院大学教育福祉学部スポーツ教育学科専任講師
*日本ラグビーフットボール協会普及・競技力向上委員会委員、文部科学省・公益財団法人日本体育協会「子どもの体力向上啓発事業」派遣、文部科学省「放課後ラグビープログラムモデル事業」講師、釜石市 スポーツ振興くじ助成によるスポーツと地域の活性化に関する調査研究研究員、日本スポーツ振興センター「Play for Tomorrow Rugby Program」プロジェクトメンバー、日本ラグビーフットボール協会普及・競技力向上委員会国際協力部門委員など。
なぜスポーツ、そしてなぜラグビーなのか?
今回、彼がなぜラグビーを通した国際交流を実現したいのか?それは彼のラグビー海外留学での忘れられない経験があるからだそうだ。彼は、20代の半ば頃にニュージーランドとイギリスに約1年間のラグビー留学を経験。しかし、留学直後は英語が話せず、チームメイトから孤立していたそうだ。「自分は異国の地でやっていけるのか」と不安と緊張を抱えたまま迎えた練習初日。最初は全くチームメイトとコミュニケーションが取れなかったそうだが、練習が進むにつれて簡単な英語でコミュニケーションをとれるようになっていったという。
なぜなら、チームプレーのスポーツであるラグビーでは、お互いにコミュニケーションを取ることが欠かせなかったからだ。その日の練習時間はたったの1時間半だったが、彼は「僕も仲間に入れた」と感じたそうだ。そして、「仲間がいるという安心感が『異国の地でもやっていける』という自信につながり、大きな困難を乗り越えるチカラとなってくれた」と向山氏。この時、彼は、ひとりでなく仲間がいることがどれほど大事なのかを身を持って知ることができたのだそうだ。
そして、2016年4月に彼の故郷である熊本県で大きな地震が発生した。新聞やテレビなどで甚大な被害状況や被災された方々の不安な表情を目にした時、留学した頃を思い出したそうだ。「もちろん、今回の震災と私の留学とを比べることはできません。しかし、先行きが見えない不安な生活の中で、『自分はひとりではない』『仲間がいる』というメッセージを被災した方々に伝えることは復興に向けての大きなチカラになると思いました。」
向山氏はこれまでに2回、東日本大震災で被災した釜石の子どもたちと台湾の子どもたちのラグビー交流を行ってきた。参加した子どもたちはとても喜んでくれ、口々に「辛いことにもめげずに頑張ります!」と言ってくれているそうだ。今回のラグビー交流が、被災した熊本の子どもたちに大きな困難を乗り越えるチカラを与えてくれることは確実だろう。そして、向山氏も「これからの熊本を担う子どもたちを元気にすることが、私の使命だと考えています。」と語っている。
開催概要
日程:
2017年3月24日(金)~3月28日(火)
旅程
3/24(金) 釜石:仙台発→台北着 熊本:福岡発→台北着
・政府機関訪問
・合同宿泊
3/25(土) ラグビー交流1日目
・ラグビー合同練習
・士林夜市見学
・合同宿泊
3/26(日) ラグビー交流2日目
・ラグビー親善試合
・台北市内観光
・合同宿泊
3/27(月)
・烏山頭ダム(台南)視察
・台湾支援者による晩餐会
3/28(火) 釜石:台北発→仙台着 熊本:台北発→福岡着
企画・運営
一般社団法人 子どもスポーツ国際交流協会
主催
台湾日本人会ラグビー同好会ファイブウッズ
参加
熊本県、岩手県ラグビー選手(小学生)、保護者 約40名
宿泊施設
剣譚青年活動中心
住所:台北市中山北路四段16號
TEL:(886)02-2885-2151
向山昌利氏からのメッセージ
被災地熊本・釜石の子どもたちに楽しい時間を過ごしてもらうため、ラグビー親善試合など国際交流を経験してもらうため、3月に台湾で交流イベントを行います。
昨年4月に熊本地震が発生し、熊本は甚大な被害を受けました。子どもたちも心に大きなショックを抱えています。発生後しばらくは、キッズラグビー選手たちも練習どころではありませんでしたが、徐々に練習場も復旧し、日常が戻りつつあります。しかし、復興はまだまだこれからというのが実情です。
今年3月、熊本地震から1年を前に、そんな被災地の子どもたち19名を釜石市の12名の子どもたちと一緒に台湾へ招待します。被災地である熊本、釜石のキッズラグビー選手が大好きなラグビーを通して台湾の子どもたちと交流します。ラグビーに対する共通の関心が信頼の土台となって、短期間であっても楽しく深い交流となるはずです。また、地震大国に住んでいるという共通点を持つ日本と台湾の子どもたちが、被災というそれぞれの体験を共有する機会となる可能性もあります。生まれた場所に関係なく、ラグビーを「楽しく共にプレーする」ことを通して「自分はひとりではない」「世界中に仲間がいる」「自分も前を向こう」という気持ちが、被災地の子どもたちの心の中に自然に生まれるような場にしたいと思っています。
一度詳しい内容下記のサイトでご確認していただければ幸いだ。
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