あの熊本地震から早いものでもう2年が経過しようとしている。関連死を含めると200人を超える死者がでた大きな災害だ。未だに多くの方々が仮設住宅やみなし仮設などで生活していて、熊本は復興にあえいでいる。そんな中、「被災者が希望を持って、未来に進むため、何かできることはないか?」と考え、熊本県上益城郡出身の荒木由美さんが「益城町復興のぼり旗」の制作を昨年から取り掛かっている。その「復興のぼり旗」の発表除幕式が2月10日(土)に開催される。
熊本・益城町「復興のぼり旗」発表除幕式
荒木由美さんについて
荒木由美さんは、熊本県上益城郡出身で、1級印章彫刻技能士でありがなら書道家、茶道家でもあるアーティストだ。印章彫刻というのは簡単にいうとハンコのデザインをして彫刻することだ。そんな益城出身の彼女は、地元のためにできることをということで、地震直後からボランティアに参加したり、地元の広安小学校の6年生児童たち(100名)に卒業制作の指導を行ったり、と復興のために活動されている。また、熊本地震の震源地だった益城町は家が倒れ、草花も少なくなりガレキと空き地が多くなってしまった。そんな中、少しでも目の保養になればと、大きなのぼり旗を作成し掲げるイベントを企画されたようだ。
「復興のぼり旗」とは?
熊本地震で大きな被害を受けた熊本県益城(ましき)町の人々が希望をもって未来へ進むため、半壊した民家の跡地に、復興を願う色鮮やかな大型の旗「益城町復興のぼり旗」という作品を掲げ、展示し多くの方に見てもらおうというイベントだ。
昨年も実施
昨年は4月10日に大きなのぼり旗(縦約2.7メートル、横約6メートル)を展示するイベント開催されてた。昨年のテーマは「雲外蒼天」意味は、「困難を乗り越え、努力し克服すれば、必ずそこに青空が広がる」という意味だそうだ。まさに復興にもがく益城町にぴったりな言葉だ。
昨年のイベントの様子はこちら
https://youtu.be/kX7AsepMsJg
今回のテーマは「花で人を幸せにする」
2回目となる今回は「花で人を幸せにする」をテーマに、熊本県上益城郡益城町立広安小学生徒、約700名と共に 「益城町復興のぼり旗」と称して、人を幸せにする花を700通り描いてもらい、それを2枚の大型のぼり旗として 沢山の人々に見てもらえる場所に掲示し、のぼり旗が立つ場所を「Flower Power Spot」と名付け、 ゆくゆくは、ふれあいの施設をつくり、まちの人たち、子供達も自由に利用でき「癒しと元気を与え続ける場所」にしていきたいそうだ。
のぼり旗の展示はいつまで?
のぼり旗の展示は1年間の予定。展示後は状態が良ければ町へ寄付したいそうだ。 その後も新しい「益城町復興のぼり旗」を作り、町の方々へフラワーアートの発信を続けていこうと考えられている。
漫画家さくらももこさんも協力!
国民的アニメの「ちびまる子ちゃん」の原作者、漫画家さくらももこさんからもイラストのご提供があったそうだ。 そのイラストと広安小学校生徒ほぼ全員の描いた”花”をコラージュした、のぼり旗を今回制作したということだ。
熊本・益城町「復興のぼり旗」発表除幕式
日時
2017年2月10日(土)13:00開場 / 13:30開始(16:30終了予定)
会場
熊本県上益城郡益城町立広安小学校校庭 (雨天時・益城町立広安小学校 体育館)
入場形式
入場無料
*駐車場は台数の限りがありますので、当日関係者のみの使用とさせて 頂きますのでご了承ください。
協力
益城町・益城町未来トーーク・益城町立広安小学校・熊本大学ましきラボ
株式会社ライトエアー ・株式会社ツカサ創研・株式会社RONG-Tai FACTORY
出席者(予定)
ご挨拶:西村 博則 様 (益城町町長)
田中 智之 様 (熊本大学大学院准教授/ましきラボ)
名畑 BOB 博夫 様 (株式会社ライトエアー 代表取締役)
特別ゲスト
髙﨑裕士(たかさきひろし) さん(津軽三味線奏家)
9歳より和楽器店を経営する父から三味線の皮張り技術を習得し、12歳より母から三味線の手ほどきを受け、一ヵ月後に母と2人で初舞台を踏む。津軽三味線全国大会にて吉田兄弟の兄とともに準優勝など、数々のタイトルを獲得。
2007年のアメリカNYカーネギーホールをはじめ、イギリス・フランス・チュニジア・ブラジル・中国・韓国・台湾など海外公演も多数。
2016年12月、25周年記念アルバム・軌跡-Kiseki-リリース。
2017年4月、益城町復興大使に就任。
現在、KABくまパワのコメンテーターとしても毎週水曜日レギュラー生出演中。
MICA(ミカ) さん(シンガーソングライター)
上天草出身、熊本在住のシンガーソングライター。平成音楽大学在学中にデビューし、今年で15周年を迎える。数々のCMソングも手掛けブライダルソング「二人の道」で幅広い世代からのしじを受け「熊本のCM女王」と言われる。今年15周年を記念して1/11にはMICAオフィシャルファンクラブ「MICAdemy~ミカデミー~」を解説。
6月17日には益城町文化会館で15周年記念ライブも決定。その他、結婚式での出演や、イベント、学校公演にも力を入れ年間約200ものステージで、歌を届けている。今後も熊本から九州、全国、アジアに向けて活動の幅を広げている。
サプライズゲスト
ひごまるくん
GJ8マン
さくらももこさんが愛して止まない郡上八幡をイメージした新作地方キャラクターで、「郡上八幡を愛し、頼まれてもいないのに勝手にキャラまで考えてみた。」と公式サイトでご説明されている。郡上市八幡町を舞台に、そこで呑気に暮らす男子学生が何故か悪を成敗する事になる、ずっこけヒーローアニメで、郡上八幡を流れる水“が”武器。さらに言うと水“だけ”が武器。というシュールなキャラクターだ。今回は熊本も水の国ということで、水つながりで、わざわざ郡上八幡から駆けつけてくれるぞ!
まとめ
ガレキと空き地になってしまった場所に、「そこに住む人々の目の保養に少しでもなれば」という思いで始まった荒木由美さんの「復興のぼり旗」活動だが、彼女の思いに多くの人が賛同して、昨年より大きな規模になってきている。できることから少しずつ行動にしていくことの大切さを彼女の行動から学ばさせてもらった気がする。
こののぼり旗には復興への思いはもちろん、生活者の苦難や希望、また荒木さんの行動からの学び・・・本当にいろいろなことが詰め込められている気がする。
ぜひ、益城町に足を運んで、こののぼり旗を眺めてその周りの益城町も知って欲しい。