皆さんは、『あか牛』という牛を知ってるだろうか?私は熊本に来るまでは聞いたこともなかった。強いて言うなら漫画のるろうに剣心に出てくるすき焼き屋さんの『赤べこ』くらいしか聞いたことがなかった。しかし、どうやら違うシロモノらしい。あか牛とは何なのか?今回はそんなことを紹介していきたい。
女性必見!ジューシーでヘルシーな『あか牛』とは?
『あか牛』とは?
皆さんがご存知の和牛。和牛という種類があって一種類だと思っている人もいるのではないだろうか?実は、和牛には4種類の牛がいるのだ。
以下の黒毛和種(くろげわしゅ)、褐毛和種(あかげわしゅ)、日本短角種(にほんたんかくしゅ)、無角和種(むかくわしゅ)の4種類が和牛と言われる牛だ。
▲黒毛和種(くろげわしゅ)
出典:メシウマ太郎
▲日本短角種(にほんたんかくしゅ)
出典:スローフード岩手事務局通信
▲無角和種(むかくわしゅ)
出典:食肉なんでも大図鑑
▲褐毛和種(あかげわしゅ)
出典:あか牛 | 民宿・農家レストラン 山の里
これらのうち4番めの褐毛和種(あかげわしゅ)がいわゆる『あか牛』なのだ。つまり、あか牛というのは和牛の一種だということを皆さんに知ってもらいたい。
『あか牛』の歴史
褐毛和牛(あかげわぎゅう)、あか牛は熊本系と高知系の2種類存在する。特に『肥後のあか牛』と呼ばれる熊本系のあか牛は非常に歴史が長く、日本神話にも登場するくらいだ。つまりその歴史は1000年以上にもなるということだ。
明治時代に熊本と高知で繁殖され、品種改良が行われてきた。特に熊本系のあか牛は長い年月をかけて何度も品種改良されてきたことが特徴だ。
『あか牛』の特徴
あか牛は寒さにも暑さにも強く、性格が大人しくて飼育しやすく放牧に適しているという特徴を持っている。肉質は余分な脂肪分が少なく、赤みが多いのが最大の特徴で、旨味と柔らかさを兼ね備えているのにヘルシーという夢のような牛肉なのだ。
色んな表記・・・どれが正しいの?
実はあか牛には色んな表記がある。『あか牛』『赤牛』『褐牛』これ全てを『あかうし』と読むのだそうだ。そして、全て褐毛和種(あかげわしゅ)を指すのだそうだ。つまりどれを使っても正しいということになる。しかし、熊本では一般的には『あか牛』という表記が1番多く見られる。
阿蘇のあか牛を食べると草原が守れる
2013(平成25)年に世界農業遺産として認定された阿蘇の草原地帯。認定されたのは、単なる草原地帯だけでなく、阿蘇の草原の維持と持続的農業のスタイルが高く評価されたことが背景にある。その重要な部分にあか牛の放牧が関わっているのだ。あか牛がたくさんの牧草を食べることによって荒地になることを防ぐこともでき、斜面の崩落や土砂の流出も防ぐことができるそうだ。そして、それらは地下水の保全にも役立っているという。
つまりあか牛を食べることでこの1000年以上も続く阿蘇の草原と持続的農業の文化も守り続けていくことに繋がるのだ。
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