熊本名物「辛子蓮根」の歴史と現在。オススメのお店3選もご紹介！

辛子蓮根とは

辛子蓮根とは、茹でた蓮根の穴にからし味噌を詰めて、卵やうこんで黄色くした衣をつけて油で揚げた郷土料理です。衣が黄色く、お芋の様な見た目なので、ぱっと見は蓮根には見えません。

シャキシャキとした蓮根と、ツーンとする辛子味噌のバランスがクセになり、お酒のお供やご飯の副菜などにもされています。

農林水産省の選定する『農山漁村の郷土料理百選』に選ばれてました。

熊本では専門店だけでなく、スーパーや物産館などでもよく売られています。郷土料理店のほかに、和食屋や居酒屋で出しているところもあります。

お正月の時期には、おせち料理にも欠かせない郷土料理のひとつです。

約400年前、熊本の藩主、肥後細川家初代忠利公という体の弱いお殿様がいました。心配をした羅漢寺玄宅和尚が、「何か栄養のあるものを」と色々調べ、和漢の書物で蓮根が造血効能に効果があると知り、蓮根を勧めてみました。

しかし、忠利公は蓮根が嫌いだからと食べられないと言いました。そこで和尚、麦味噌に和辛子粉を混ぜたものを蓮根の穴に詰め、衣をつけて油で揚げ、忠利公へ渡しました。

忠利公は気に入り、常食される程になりました。その後、食欲も増し、みるみる剛健にった忠利公。

また、蓮根を輪切りにした形が細川家の家紋の九曜（くよう）に似ていることもあり、忠利公は明治維新の頃までは、製造方法を明らかにせず、その味は門外不出とされていました。

このことから、熊本が全国で唯一の辛子蓮根の名産地とされています。

現在辛子蓮根は、馬刺しやいきなり団子などと並ぶ熊本の郷土料理として、全国に知られるまでの知名度を得ています。

お土産品や創作料理の材料として好まれるのは勿論、ここ熊本県でも長らく愛される、まさにソウルフードと呼ぶにふさわしい逸品として定着しています。

辛子蓮根は、輪切りにしてそのままビールや焼酎、日本酒などのお供にするのが一般的です。

辛子蓮根を家庭で美味しく食べるためには、幅1センチ程度にスライスし、ラップに包んで電子レンジで温めましょう。

なるべく水分を逃さないことがポイント。温めると辛味が引き立ち、揚げたてに近い味わいになります。

お好みでしょうゆ、辛みが得意でない人はマヨネーズをつけて食べるとまろやかになり、サラダ感覚で食べられます。

最近ではアレンジレシピも増え、余った辛子蓮根は刻んでチャーハンや炒めものの具材にしたり、他の野菜とパンに挟んでサンドイッチにしたりするのもオススメです。

熊本県内には本店の他にも、鶴屋店・ANAFESTA 熊本空港ゲート内売店・城彩苑「桜の小路」店があります。全国にも、常設店舗があるので、詳しくはHPでご確認下さい。

辛子蓮根のお取り寄せも可能です。公式HPからご確認下さい。