西郷どんも食べた?!「薩軍めし」と「官軍めし」を西南戦争の激戦地・田原坂で食べてみた。

大河ドラマ「西郷どん」が放送されているが、ご覧になっているだろうか?

今回はいつも取材などでお世話になっている「くまニッチ」さんと一緒に「西郷どん」にちなんだ取材に行ってきた!

なんと!

西南戦争時に実際に「薩軍」と「官軍」が食べたとされているお弁当が再現されているので、実際に食べてみたぞ!

 

西郷どんも食べた?!「薩軍めし」「官軍めし」を田原坂で食べてみた

西南戦争とは?

西南戦争とは、明治10(1877)年に起きた日本史上最後の内戦。薩摩藩出身の武士たちが明治政府の急激すぎる西洋化に反発し、西郷隆盛をリーダーとして約7ヶ月にも渡る期間、政府軍と薩摩軍に別れて戦い、政府軍6万人、薩摩軍3万人が動員され、総勢約1万4千人が戦士したと言われている。

詳しくは大河ドラマ「西郷どん」でどうぞ。

 

田原坂とは?

田原坂とは、熊本市北区植木町豊岡にある全長1.5km、標高差60mのゆるやかな坂だ。しかし、ただの坂ではなく日本史上で最大にして最後の内戦とされている「西南戦争」で最も激しい戦いが繰り広げられた歴史的な場所なのだ。

明治10年(1877年)3月4日から17昼夜、南下して熊本城を目指す官軍小倉連隊とこれを阻止しようとする薩軍が、この田原坂で激突し、一進一退の攻防を繰り返したのだ。この時の田原坂での戦死者は1万人以上とされている。17日の間に1万人以上が戦死したことを想像するとその壮絶さが伝わるはずだ。

ちなみに、この田原坂は金峰山県立自然公園にも指定されていて、2013年3月には「西南戦争遺跡」の一部として国の史跡に指定されている。さらに、映画『ラストサムライ』のクライマックスに出てくる峡谷での戦いは、この田原坂がモデルになったと言われている。

 

「薩軍めし」「官軍めし」を再現

そんな激戦地で両軍が食べたとされているお弁当が再現・復元されて販売されているのだ。

価格はどちらも1つ800円(税込)だった。

 

このお弁当は、玉東町商工会さんが中心となって再現したそうで、「薩軍めし」を作るお店と「官軍めし」を作るお店を別々に設定されている。

普段はイベント時のみ発注を受け付けているらしいが、今回は玉東町商工会さんとそれぞれのお店に無理を言って作ってもらった。

 

今回、お世話になったのは・・・

「薩軍めし」を作ってくれた「イムタ」さん

普段は地元の人や店舗向けに仕出しをしていたりお弁当を作られたりしているお店だ。「薩軍めしはなかなか個人での注文はないから少し驚いたよ」と言いながらも快く薩軍めしを作ってくれて、すごく気さくに色々お話してくれた!

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【仕出しのイムタ】

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「官軍めし」を作ってくれたのは「豊寿司」さん

玉東町で人気の豊寿司さん。取材させていただいた日も仕込みや仕出し弁当などを作られていて、すごく忙しそうだったにも関わらず「官軍めし」を作っていただいた。

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【豊寿司】

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「薩軍めし」「官軍めし」を食べてみる!

 

「薩軍めし」と「官軍めし」を食べるために選んだ場所は、薩軍と官軍が最も激しい戦いを繰り広げた田原坂だ!

その激戦地は今、田原坂公園として一般開放されていて、春には桜やツツジが綺麗な公園でお花見スポットにもなっている。

詳細はこちらで↓

【熊本観光地】桜とツツジが綺麗で心霊スポットでもある『田原坂公園』と『田原坂西南戦争資料館』のスポット解説

上記の写真のような展望台もあるので、その展望台でいただくことにした!

パッケージはこんな感じ。

もっと歴史感溢れる仰々しい感じかなと思っていたのだが・・・

今風でオシャレなパッケージではないか・・・

 

まずは「薩軍めし」から

そんなことはさておき、いざ実食!

大河ドラマで西郷どんが放送されてるということから、まずは「薩軍めし」から!

パッケージを取ってみると裏面には、当時の薩軍の食事事情などが書かれていたぞ!

その裏面の説明によると、薩軍が九州山地を敗走する際に腰にぶら下げていたのが、『鬼こぶし』というものだったそうだ。

ゴツゴツした鬼のような外見からその名前が付いたそうだが、もち米を包み蒸したものを防腐作用のある竹の皮で包んだ食べ物だったらしい。

その鬼こぶしも入ってる「薩軍めし」がこちら!↓

やはり経済的に苦しかった薩軍の弁当だけあって、ちょっと寂しい感じがするなぁ・・・

中身は、鬼こぶし2つ、ナスとサツマイモのてんぷら、煮しめ、田作り、漬物などが入っていたぞ!

まずは鬼こぶしから食べてみよう!

鬼こぶしを開けてみると、中身はおこわみたいな感じだな。

高菜と人参が目立っているおこわだな。

しかし、鶏肉も入っていて、なんか少し嬉しかったぞ!

小さなシイタケも入っていたぞ。

それにしてもやっぱり質素なお弁当だったんだなと当時の薩軍の兵士たちの気持ちを考えると少し寂しくなりながら食べてしまった・・・

 

次は「官軍めし」だ!

「官軍めし」もパッケージを開けると裏面に当時の詳しい情報が載ってたぞ!

薩軍の情報よりも詳しい情報だ!

裏面の情報によると、官軍は日記をつけて当時の状況を残そうとしていたそうだ。

その日記に載っていたある日の献立がこちら

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  • 團飯2個
  • 牛肉、鶏肉をごぼうや千切り大根で煮たもの
  • かまぼこ
  • 高野豆腐
  • 漬細蝦(エビを甘辛く煮たもの)
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團飯は「だんぱん」と読んで、一合の白米のおにぎりのことだそうだ。

中には梅干しや味噌を入れていたそうだ。

 

しかし、2合もおにぎりを食べるとは・・・

食べすぎやろ!!!

 

やはり、薩軍と比べると官軍の方が経済的にも余裕があったのかもしれないなぁ。

そんなことを思いながら食べてみることに。

「官軍めし」のお弁当には、團飯は一つだけ。

今の人は2合も食べれないもんな(笑)

團飯の他は、ローストビーフ、鮎の甘露煮、高野豆腐、レンコンやかぼちゃの煮物、きんぴらごぼう、漬物が入っていたぞ。

それにしてもやっぱり豪華だな。

團飯にそぼろがかかってるのに、牛肉のローストビーフまで入ってるのにはびっくりだ!

そら薩軍負けるで〜と思いながら、両方のお弁当をおいしくいただいた。

 

個人でも注文はできる?

玉東町商工会さんによると、一応個人でも注文はできるそうだが、まとめて5つ以上の注文などの方が良いみたいだ。

注文する場合は、3日前までの予約が必要になるのでご注意を。

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【注文先】玉東町商工会 0968-85-2174

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※注文は玉東町商工会さんにしてください。受注後、担当のお店に依頼されるので、今回ご紹介したお店に直接問い合わせても注文できないのでご注意を。

 

思ったより楽しかったおっさん二人の取材遠足

今回は、「くまニッチ」さんと一緒に取材に行ってきた。

ええ歳こいたおっさん二人が、快晴で絶景の展望台で歴史に想いを馳せながら二つのお弁当を交互にキャッキャ言いながらつつく・・・

もう想像しただけで地獄絵図だが、実際にキャッキャ言っておいしくいただいてきた(汗)

それが、思ったよりも楽しく、遠足気分というか・・・なんというか・・・

とにかく楽しかったのだ!

歴史が好きな人にはもってこいのお弁当とロケーションだぞ!

田原坂公園内には田原坂西南戦争資料館もあって、

綺麗な景色とおいしいお弁当と歴史に触れることができるので、

デートにも良いし、歴女の女子会でも家族旅行でも良いし、

おっさんのグループでも良いと思うぞ!(笑)

ぜひ、お試しを!

 

【熊本観光地】桜とツツジが綺麗で心霊スポットでもある『田原坂公園』と『田原坂西南戦争資料館』のスポット解説

 

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「薩軍めし」「官軍めし」のご予約は玉東町商工会(0968-85-2174)

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↓こんなのもあるよ!↓

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[取材者・ライター太助]

 

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