実は今年の春、2019年3月からスタートしている週末限定イベントが熊本県の南阿蘇にある。
情報発信がほぼフェイスブックのみというある意味、希少なイベント。
「夜の山散歩」
この言葉、目にしたことがあるだろうか。
熊本市内から近いようで遠い南阿蘇。でも、ここに週末の新しい過ごし方があるらしい。
南阿蘇「夜の山散歩」って一体・・・?
「夜の山散歩」
正に夜、山を散歩する。
シンプルにそれだけ。
なんやん!と思うかもだけど、
よく考えてほしい。
そんなことしたことある?!
私、なかった。
ウォーキングと称して
夜近所をブラブラすることはあるけど、
山を夜歩くなんて怖くてしたことない。
しかも、阿蘇方面、
しかも、市内からちょっと近めの南阿蘇の方。
これはちょっと行ってみようと
足を運んでみた。
しかし、どこよ、
夜峰山(よみねやま)って。
南阿蘇の夜峰山ってどこ?
標高が913メートル。
神話が残っているらしく、阿蘇津姫がお産の際、人に見られるの恥ずかしいからどうにかして!と健磐龍命にお願いして、一夜にして作った山。
でも、実は阿蘇五岳の中で一番古いんじゃないかとも言われている。
いやしかし、一晩で奥さんのために山作っちゃうって、いいおと・・・いい神様だ。
いやしかし、神様の大きさってどれくらいなの?
サイズ感がイマイチ掴めない。
行ってみたら、それもちょっと掴めるかなぁ。
でも、絶対、今の人間サイズよりは大きいな・・・。
「普段入ることのできない夜の牧野をお散歩♪」って何?
この一枚が牧野を表しているかも。
人間が入れないように柵と有刺鉄線の2重のガードがあって、この中にあか牛が暮らしている。
有刺鉄線はあか牛が脱走しないようにという意味もあるけど。
牧野=家
こう言えば、わかりやすいかな。
でも、あか牛を放牧している方々には、もっと重要な意味があって。
牧野=人生
あか牛が口蹄疫ウィルスにかかってしまったら、一巻の終わりだ。
時々、牧野に入る観光客やアマチュアカメラマンの人がいるけど、どう思ってそういう行動とっているんだろうと不思議に思う。
基本、阿蘇、阿蘇周辺の牧野は関係者以外、立入禁止。
↑ココ、真面目に重要です。
でも、この「牧野」に入れる。
しかも、「夜」。
でもじゃあ、なんで入れるのかって?
それはこのイベントを開催している「株式会社REASO」が「地元を活性化させたい」と情熱とひたむきさを持って、コツコツと諦めずに四方に働きかけ続けたから。
だから、期間限定で特別に開放できている。
なので、毎日開催している訳ではないので、要注意。
大体、週末、金曜土曜で開催している可能性は高いけど、「ナイトハイク」とか「女性限定」とか、他のイベントだったりもするので、「夜の山散歩」を開催しているかは、㈱REASOのHP、FBで確認〜!
株式会社REASO
南阿蘇で私が体験したアレ
参加すると、サイリュウムのブレスレットとライトを渡される。
サイリュウムは受付済の印、かつ、中は真っ暗なので、人がいますよ〜の目印になる。
ライトは、歩く時に足元を照らす用。
受付の場所から数メートル先のゲートで、入場の際の注意事項を教えてもらう。
そして、そこを超えるとあか牛の如く牧野に放牧される。
いやー、真っ暗だわ、見たことのない景色だわで、ワクワクが落ち着かない。
落ち着かないまま、歩くもんだからペースが上がって仕方ない。
息も当然上がる。
山頂に着いた時には汗かきの息も絶え絶え。
ここで注意。
ゆっくり歩くことをオススメします。
これ、実体験からのコツ。
ワクワクしながら、ゆっくり歩いて。
それこそ、牛歩でいいかも。
山頂ではゴロッと寝転がるのだけど。
これがねぇ・・・本当に気持ちよくて、このままここで一晩過ごしたい、なんなら同化したい・・・と思っちゃうくらい。
言葉には尽くせない何かがあそこにはある。
結局、クローズの時間まで寝転がってました。
そして、思いもよらないオチは翌朝やってきた。
参加する前日まで本当に疲れに疲れていた。
仕事も忙しくて、正直、睡眠がうまく取れていなかった。
でも、その朝、ここ数年感じたことないくらいに爽やかな目覚め。
悩み事あったっけ?と思うくらい。
提案として。
睡眠が難しい方、一度、騙されたと思って参加してみてください。
合う人には合う、睡眠問題解決方法かも。
女性のみのプラン?
先にも書いたけど、REASOでは「夜の山散歩」以外にも、色んなイベントを開催している。
「ナイトハイク」は「夜峰山」ではなく、別の場所で。
例えば「地蔵峠」から「大矢岳」の本格的なルートだけど、プロのガイドさん同行の夜の真っ暗闇の中でのトレッキングだったり。
そして、個人的に推しなのが「女性限定」プラン。
普段は日が落ちてからのスタートだけど、「女性限定」はプランが2つ。
「サンセット」と「ナイトウォーク」。
「サンセット」は、普段は真っ暗で夜景でしか見られない景色が、夕暮れの中、見られる。
そして、普段は立ち入らない場所まで行ける。
山頂超えて奥の場所。
北外輪山と南外輪山が交わる場所、立野まで丸っと見渡せる。
そして、まだある「普段は・・・」シリーズ。
山頂カフェ。
この時のドーナッツが美味しかったらしいが食べられず・・・。
食べればよかった・・・。
コーヒーも飲みたかったなぁ・・・。
そう、このサービス、普段はありません。
こんな景色の中でコーヒー飲むって・・・最高しかない。
飲めば良かった・・・。
道の両脇にLDEの小さいライトがずらりと並んでいたけれど、これにもヤラレタ。
光の道がちょっと・・・いや、かなりロマンチック。
デートにもいいんじゃない?って思ったけど「女性限定」だったー!!
あ、「ナイトウォーク」もルートは同じ。
夕陽は見られないけど、あの例の「奥の場所」から見える夜景は、普段は見られない絶品。
女性の皆さん、この「女性限定」、本当にオススメです。
写真は撮り忘れちゃったけど、「お土産」もあります。
これも「普段は・・・」な物。
内容は、秘密。
訪れた時の楽しみにしていてください♡
いやー、熊本にこんな所あったんだ・・・
元々、阿蘇は大好きであちらこちらと走り回っていた。
が。
が。
が。
本当に新発見。
知り尽くしたと思っていただけに目からウロコな体験だった。
HPやFBを見ると満点の星空の写真がたくさんあるけど、相手は自然。
見れる時と見られない時とが当然ある。
私も参加前はあの写真を見て、あれが見れるか?と期待していたけど・・・。
あの場に広がる大気に触れたら、どうでもよくなってしまった。
次回の女性限定プランは、12月20日開催予定。
年末も近い、坊さんも走るせわしない季節。
山は真空の空気感。
人工の瞬きも自然の瞬きも、四季の中で一番美しく映える時。
その大気に触れて、疲れた身と心を解放するにはちょうどいいかも。
最後に
「夜の山散歩」は、まずは色んな人に南阿蘇、引いては阿蘇を知ってもおうと始めたイベント。
皆さんの頭の中にある固定された南阿蘇、阿蘇のイメージを一新できること、間違いなし。
因みに。
神様のサイズ感は掴めなかった・・・。
どれくらいを想定してるのかなぁ。
神話の世界のサイズ感。
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