人吉の人気餃子店「茶びん」が、コロナの影響と女将さんと旦那さんの高齢化を理由に、65年の歴史に幕を閉じると聞き、あの餃子が食べれなくなると思い、慌てて食べに行ってきた。
人吉の人気餃子店「茶びん」が閉店
茶びんは、昭和30年創業の古くから人吉の地元の人から愛されてきた中華料理店。
看板には「和洋中華」の文字があるが、中華のメニューはもちろん、カツ丼、親子丼、オムライス、カレーライスなど、メニューもまさしく和洋中華だ。
また壁には所狭しと有名芸能人と女将さんの写真が飾られていて、全国的に有名なことも伺い知れる。
茶びんの名物は餃子
人吉の名物と聞くと球磨焼酎をあげる人が多いが実は餃子も隠れた名物なのだ。
この茶びんも人吉の餃子文化を牽引してきた名店だ。
インパクトのある餃子は、毎日800〜1000個ほど手作りで作っているそうだ。
中にはニラがたくさん入っていて、一見豚肉は入ってないように見えるのだが、女将さんさんに聞くと「豚肉も細かく刻んで入れてるのよ」と教えてくれた。
味もニラの香りと甘くてジューシーな豚肉の脂が口の中で広がり、病みつきになるおいしさだ。
ビールで流し込むのがベストチョイスだ。
茶びんの女将さんにインタビュー
今年の1月頃、「人吉の茶びんが閉店するらしいよ」と人伝いに聞いた。
今回、茶びんを訪れて、女将さんに事情を聞くと「とりあえず、3月末で一旦締めるのよ。コロナの影響と年も取ったしねー」と。
65年間続けてきたお店のファンは多く、「最後にお母さんに会いに来たよ」と全国各地から茶びんに駆けつけてくる。
女将さんは、「本当にうれしいことで、こんなことなら『辞める』と言わずにこっそり閉めればよかった。でも、皆さんにはこうやって来てもらって感謝してるのよ」とうれしそうに語っていた。
ただ、話をしていくと「いつかまた再開するかもしれないけどね」とうれしい話も聞けた。
今回は一旦の休憩ということで、もしかするといつの日かあのおいしい餃子と優しくて面白くて人懐っこい女将さんに会える日が来るかもしれない。
復活へクラウドファンディングがスタート(追記)
2020年12月になって、クラウドファンディングを使って茶びんを復活しようというプロジェクトが計画されているという情報が入ってきた!
クラウドファンディングサイトCAMPFIREで、「人吉名物・和洋中華・茶びん!餃子復活プロジェクト」として募集している。
目標金額は100万円で、12月22日現在で28万円ほどが集まっている。
プロジェクトを募集しているのは、茶びんを経営していたご夫婦の娘さん、北島和永さんだ。
廃業の後、肩を落としている両親の胸の内をはかると、このまま「和洋中華・茶びん」をなくしてしまっていいのだろうか・・と思うようになりました。悩んだ末、私が両親にかわり、再びこの味を世に送ろうと決意し、このクラウドファンディングを開始することにしました。
惜しまれて閉店したが、復活を望む声も多かったという。
そんな中、一度は再開を決意したが、そこに7月の熊本豪雨が。
店舗も床上浸水で被災し再建は難しいと判断され解体となり、和洋中華茶びんは、跡形もなく無くなってしまった。
クラウドファンディングでは、冷凍餃子の宅配からスタートする。
まずは、茶びんの味を復活させ人吉・球磨地方に活気を取り戻したいと意気込んでいる。
いずれはイートンも実現させたいそうだ。
店名 | 和洋中華 茶びん |
---|---|
住所 | 熊本県人吉市二日町5 |
電話 | 0966-22-2938 |
営業時間 | 11:30~14:00 / 17:30~20:00 |
定休日 | 日曜日 |
駐車場 | あり |