どぎゃん言うと?熊本弁・方言講座
今週の方言・熊本弁は『ぬかる』
今週の熊本弁は一見標準語かと思わせる方言だが、実は奥が深い熊本弁だぞ。
使い方
「ぬかるけん気をつけなっせ」(2つの意味がある)
「ば!指にとげんぬかった!」
関西弁で言うと
1:「グチュグチュやよってに気ぃつけやぁ~」
2:「刺さるさかいに気ぃつけやぁ~」
「う~わ!指にトゲ刺さってもうたぁぁ!!!」
標準語
1:「ぬかるんでいるから気をつけてね」
2:「刺さるから気をつけてね」
「わ!指にトゲが刺さったぁぁ!!!」
意味
刺さる / 泥濘 (ぬか) るむ / 泥濘 (ぬか) る
語源を勝手に妄想してみる
語源は、「泥濘 (ぬか) る」から来ているのかと思ったが、違う言葉の可能性も。「貫く」の古語を調べると「ぬく」と読む場合もあるという。もしかしたらこっちの「貫く」から「貫かれる」→「ぬかる」になったのかもしれない。そして、たまたま「泥濘 (ぬか) る」と音が同じなので意味も混ざったのかもしれない。
エピソード
「ぬかる」にはもう一つ古語がある。「抜かる」である。意味は「油断する」「失敗する」といった意味だ。『野郎ども!敵は手強いぞ、抜かるなよ!』というような使い方を時代劇で見たことがある。熊本では、こっちの「抜かる」は使うのだろうか???
※紹介中の熊本弁は古いものも含まれています。ご了承ください。
※例文や関西弁バージョンには他の言い回しもあります。あしからず。
その他の熊本弁まとめ
以下のページでその他の熊本弁もご覧いただけます!