だご汁のレシピ・作り方・おすすめの美味しいお店・違い・歴史を一挙紹介!阿蘇・熊本の名物グルメ・郷土料理

熊本県名物郷土料理の代表格の1つにだご汁がある。だご汁の”だご”は「ダンゴ」のことで、だご汁は小麦粉や米粉を練って作った団子を入れた汁物だ。実は私の父親がだんご汁が大好きで小さい頃から父が作ってくれてよく食べていたのだが、父が作るだんご汁は不味いのだ・・・団子が汁に溶けるほどドロドロになってしまっていて、歯ごたえがフニャフニャで嫌いだった。しかし、熊本に来てからお店で食べたら、これが美味い!すごく美味しかった。熊本のだご汁はすごく美味しいので、ご紹介しようと思った次第だ。

 

だご汁は熊本県名物ふるさとしみる郷土料理

 

だご汁とは

だご汁、もしくは、大分などでは、だんご汁と呼ばれる、小麦粉を練って団子状にしたものを汁の中に入れていただく九州地方に多くみられる郷土料理だ。実はうどんの仲間らしい。似ている食べ物は全国各地にあり、だご汁、だんご汁、すいとん、まめぶ汁、ほうとうなどがある。

だご汁・だんご汁・すいとん・まめぶ汁・ほうとうの違い

だご汁:小麦粉を練って団子状に切ったり手でちぎったりして味噌汁もしくはだし汁で椎茸や根菜と共に煮込む熊本県の郷土料理。

だご汁熊本県郷土料理阿蘇13出典:どこでも晴れたらワン歩(熊本のだご汁)

だんご汁:大分県の郷土料理で、小麦粉を練って分厚い麺状にしたものを味噌で野菜などと一緒に煮込む料理。熊本のだごより団子(麺)が若干柔らかい気がする。四国地方にも同様の食べ物がある。

だご汁熊本県郷土料理阿蘇12出典:オムライスのグルメログ(大分のだんご汁)

すいとん:室町時代から伝わる日本各地にある郷土料理。小麦粉を練って団子状にするが、だご汁よりもしっかりとコネてグルテンを生成させ、生地を1時間程度寝かせてから団子としてだし汁に入れる。団子にはコシがある。

出典:JA鷹巣町(山の芋すいとん)

まめぶ汁:岩手県の郷土料理で、クルミや黒砂糖を小麦粉の団子で包み、昆布と煮干しの出汁で煮込んだ料理。

出典:料理サプリ(まめぶ汁)

ほうとう:山梨県周辺の郷土料理で、小麦粉を練って薄く伸ばして長く切った麺を、野菜などと一緒に味噌のだし汁で煮込んだ料理。すいとんのようにコネてグルテンは生成させないので、コシはないのが一般的。

だご汁熊本県郷土料理阿蘇16出典:郷土料理海(ほうとう)

だご汁の歴史

だご汁熊本県郷土料理阿蘇03出典:気になる!くまもと

農作業で忙しい農家が、食事の手間と時間を節約するために、手早く簡単に作れて、気軽に食べられて腹持ちも良いということで、熊本県各地の農家の人々に愛されていた料理だった。それが農家以外の人たちにも伝わり熊本県全土に広がったようだ。そのため、”だご”の形は家庭や地域によって異なる、例えば、阿蘇地方では、豚肉や根菜などの山の幸を入れて味噌ベースで作られるのに対して、天草地方では、貝や鶏肉などを入れてすまし汁風で作られるという特徴がある。ちなみに天草地方の”だご汁”は「せんだご汁」と呼ばれている。

だご汁の特徴

上記でも述べたが、“だご”の形は地域や家庭によってさまざまだ。手で小さな玉を作ってそれを平べたくしたり、めん棒でのばして切ってきしめん状にしたり、生地を手で一口大にちぎったりと本当にさまざまだ。だしはイリコ、カツオ、コンブなどが使われ、みそ仕立ての家庭や地域が多いが、すまし汁仕立てにすることもある。
具材はたっぷり!これは譲れない特徴だ。根菜が豊富に入っていることが多い。具材の旨味が汁に溶け出し、“だご”に絡むのだ。”だご”も歯ごたえがしっかりしていて、食べごたえもあり、心にしみる素朴で優しい味わいだ最大の特徴。身近にある材料しか入ってイないのに、贅沢感のある優しくほっこりできるふるさとの味なのだ。

 

だご汁と言ったら阿蘇

出典:気になる!くまもと

だご汁は熊本県内各地で食べることができるのだが、やはりだご汁と言えば阿蘇だ。それもそのはず、阿蘇市が「だご汁街道」と名づけてPRがするくらいなのだ。阿蘇には他にも色々な名物があるが”だご汁”もれっきとした名物なのだ。

 

あそんだご汁街道

出典:あそんだご汁街道

阿蘇を東西に貫く国道57号沿いとその周辺地域が「あそんだご汁街道」だ。この「あそんだご汁街道」には38店舗ものだご汁が食べられるお店があるので、だご汁の食べ比べも楽しめる街道となっている。安全・安心でおいしい阿蘇の農産物と阿蘇のおいしい水を使って阿蘇だからこそ作ることができるだご汁になっているぞ!「あそんだご汁街道」の公式ホームページには、街道Mapや全店舗のリストが載っているので、チェックしておいて損はないだろう。マップも印刷できるので、阿蘇に旅行の際には手元に持っておくことをオススメする。

■あそんだご汁街道
・名称: あそんだご汁街道
・住所: 国道57号沿いとその周辺地域
・公式サイト: あそんだご汁街道
・街道マップ(PDF): あそんだご汁街道(PDF)
・街道マップ(WEBフラッシュ): あそんだご汁街道(Flash)

 

天草のせんだご汁

だご汁熊本県郷土料理阿蘇05出典:気になる!くまもと

天草で”だご汁”と言えばこの「せんだご汁」だ。宣教師が伝えたとされているそうで、ジャガイモのでんぷんとサツマイモを混ぜて作った生地で”だご”を作り、鶏や魚からとっただし汁に、貝などの海の幸とともに、”だご”をすまし汁風でいただくのが、せんだご汁だ。天草では伝統的な郷土料理として愛されている。

 

だご汁の作り方・レシピ

出典:だご汁風 レシピ | ボブとアンジー

美味しそうなだご汁の画像を見ていると食べたくなってきたと思うので、作り方・レシピをご紹介しておく。

 

だご汁が食べられるおすすめのお店

阿蘇の「あそんだご汁街道」も有名なのだが、他にもだご汁がおいしいとよく耳にするお店があるので紹介しておく。

熊本郷土料理 だご汁の名店 亭ノ元

出典:熊本郷土料理 だご汁の名店 亭ノ元(なび特派員)

熊本県では、だご汁がおいしいと評判のお店、亭ノ元(ていのもと)さん。しかも阿蘇まで行かなくても熊本市北区で食べれるのですごくありがたい。ここは普通のだご汁に加えて、豆乳だご汁もあるのが特徴。

■基本情報
・名称: 亭ノ元
・住所: 熊本県熊本市北区貢町1133
・営業時間: 11:00~15:00 ※ラストオーダー14:30(夜は要予約)
・定休日:水曜日 ※祝祭日の場合は営業
・電話番号: 096-245-5819
・駐車場: 10台

この他にも「ひごなび」や「食べログ」で検索してみるとだご汁が食べられるお店が出てくるのでチェックしていただきたい。

なかなか汁料理が観光グルメのメインにはなりにくいが、熊本県の郷土料理であるだご汁はメインになれる熊本グルメの1つだ。ぜひ、熊本に観光旅行の際には食べていただければ幸いだ。

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